大人のRIKA教室

H25年秋期 第5回(3月8日)「人生の感覚的長さ」

講演会お知らせ
講師
吉福康郎
日時
3 月 8 日 (土) (14:00~15:30)
場所
中部大学 5 号館 2 階 521 講義室
概要
同じ 1 年間でも、子供より大人のほうが、年齢が高いほど、短く感じられるようです。この関係を簡単な数式で表し、実際に生きた年数をその「感覚的な長さ」に換算することができます。その数値から「少年老い易く学成りがたし 一寸の光陰軽んずべからず」を実感することになるでしょう。

講演内容

テストの点数と評価点

まず、例題として講師から「点数を加工する」こと操作についての説明があった。

良く行われる平均であっても、どの様に計算するのが妥当か? 解らない事がある。

例えば加工の仕方を y=10*√x とした、下降した数で評価を出す場合を考える。

  • 生の点数 x:4, 25, 64 点の時、加工後の点数 y: 20, 50, 80
  • 生の点数の平均 31 を求め、それを評価への返還式に代入し 55.7 点
  • 先に加工した点数: 50, 80, 90 点を求め、それから平均を求めると 73.3 点

どちらが正しいか、どちらも正しい。

音の強さ

これは余りに態とらしいと思われるかも知れないので、音の大きさの単位として使われる dB を考えてみる。

これは音の物理的な強さ (時間と面積あたりのエネルギー) が 10 倍になると、1 だけ増加する単位になっている。

  • 人が聞き取れる音の大きさの最小値 I0=10-12 W/m2 を基準
  • 観測している音の物理的な強さを I のとき
    L [dB]=10log10(I/I0)

例 1 スピーカを 2 つにしてみると、dB の単位で音の大きさはどれだけ増える?

  • L1=10log10(I1/I0)
  • L2=10log10(I2/I0)=10log10(2I1/I0)=10(log10(2)+log10(I1/I0)=3.01+L1

たった 3 dB しか増えない。

例 2 騒音の測定

音を 10 回測定し、9 回は 50 dB、1 回は 90 dB。

先の平均のように変換式を後で使うか、先に使うかの 2 種類の方法で、平均が全く異なる。

  • 変換した後のデータで平均すると、(9×50+1×90)/10=54 dB (一般的な会話の大きさ)
  • 一度返還前のデータに変換して、その後平均して改めて変換すると、
    L=10log10(9×105I0+1×109I0)/10=10log10(10009×105)=80.004 dB (平均的な工場内)

どちらが妥当なのか?

人生の感覚的な長さ

発端
年を取るほど 1 年を短く感じるのはなぜか?
→この現象を数式化できないか?
仮定
経験が多いと、新たな経験が増えないので、それに反比例して短く感じるのではないか?

講演の様子

講演の様子
講演の様子
講演の様子

参加者からの質問や補足など

  • エネルギーで考えると、非常に広い範囲で聞くことができる。何と聞き取れる最も小さな音の一兆倍まで聞き取れる
  • 耳に聞こえる音は 20Hz から 20000Hz である。
  • 音のエネルギーは大したものではない。
  • 象は人間の耳に聞こえない低周波の音が聞こえる
  • インドネシアのガムランボールの演奏は 50000Hz までの音が入っているので通常 CD は 20000Hz 以上はカットしてしまうが人間は実は 50000Hz の音まで“耳でない何か”を感じているようである。


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後援:春日井市教育委員会