大人の RIKA 教室

H26 年秋期 第 3 回 (12 月 6 日)「自動車の性能開発」

講演会お知らせ
講師
金谷 隆邦 氏 (元 トヨタ自動車 部長)
日時
12 月 6 日 (土) 14:00~16:00
場所
中部大学 5211室 (5 号館 2 階)

講演内容

自動車の様々な性能についての開発状況

  1. 人間工学 人に優しい車
    視界・視認性、操作性、人の誤りや欠点を補完する装置など
  2. 強度・信頼性 世界中の路面で車が受ける入力・持続時間を加味し実車耐久・台上耐久の実施
  3. 衝突安全性 幼児から大きな大人に至るまで、様々な衝突形態で人の傷害を起こさない、最少にする
  4. 振動・騒音 車内を静かにするボディでの対策。
    楽しいエンジン音造り。
  5. 空調・冷却 高温地・寒冷地の実態と現地テスト。
    結露対策。
  6. 空力・燃費 燃費向上のための空気抵抗の低減など。
  7. 操縦安定性・乗り心地 車両重心位置とコーナリング時のタイヤ負荷。
    FF 車、FR 車、4WD 車の特性など。
  8. 電波障害 車から出るまたは外部から車に入る電磁波ノイズの防止。
  9. その他

性能開発は試作車によるテストのみならず、コンピューターを使った評価も行い性能に影響する因子を特定し、性能のばらつきを抑えている (安定した品質の確保)

自動車に乗って人が感ずることへの改善

‘安心感’ とか ‘落ち着いた環境’ とか ‘スポーティ’ とかが、何から感じているかを吟味し、車に織り込み人に喜んでもらえる車づくり

人間工学に基づく開発

人に優しい車造り (寸法・力、見易さ、使いやすさ)

人に優しい様々な機能

  • 三角窓の廃止
  • 防眩ミラー
  • 伝動装置 (ミラー、ドア、ウインドウ)
  • シートヒーター
  • ナビゲーション
  • クルーズコントロール
  • ABS 装置
  • VSC 装置など

視界を良くするためにピラーを減らすと、空気抵抗が大きくなると同時に垂直方向の危険に対して弱くなる。

外部音の侵入をいかに低減するか。冷却性能開発について。 CFD を用いてエンジンルームの空気の流れなども研究している。

講演の様子 ハード (車体の構造) からソフト (ナビ、自動操縦) までにわたる幅広い技術開発安全のためにテストを繰り返している。
講演の様子 衝突時の安全確保について
衝突安全性確保のために、多くの試作車を衝突させているが、コンピューターシミュレーションを多用し、性能レベル的にも開発期間的にも効果的な開発を行っている。
講演の様子 参加者の皆さん
講演の様子 世界各地にテストコースを作っている。⇒世界各地の道路環境を知ることが車開発の第一歩。
講演の様子 エンジンは一般的に車の前方に搭載している。重心は車の中央が望ましいが、FF 車では前寄りになりタイヤに懸る力が異なり、、、と力説する金谷講師。開始から 1 時間 45 分経過するが話は道半ば??FF(エンジンも駆動も前方)、FR(エンジンが前、駆動後方)

世界から高い品質評価を継続している背景

世界中のあらゆる環境 (寒暖差、砂漠など) に適応できる車を設計するため、舗装道路、地道道路、波状路、うねり路、岩石路などのモデルを作って試験走行を繰り返している。

感想

  • 話が面白かった。特に質疑応答が面白かったです。
  • 一台の車にたくさんの人たちの技術が生かされているということがわかりました。快適、安全で運転していて楽しい車がこれからも出てくることを期待しています。
  • 長年の性能開発の話ありがとうございました。車のたのしい運転には必要な部門なのですね。事故の際のクルーの安全はもっと上げてほしいです。
  • 参加させていただきありがとうございました。楽しくためになる話でした。
  • 楽しい雑談もっと聞きたかったです。車に関しては全く分からず、タイヤ交換もできなければハンドルロックすらびっくりするレベルですが分かりやすく楽しかったです。ありがとうございました。
  • 寒冷地や海外での走行実験のお話など普段あまり聞くことがない内容なので興味深かったです。鳥居峠の体験談も為になりました。車内が冷めた時のトンネル前は窓を開けて手で拭くように! します。ありがとうございました。
  • 車両開発の様々な話を聞くことができた。世界の道路、実体験が面白かった。質疑応答の時間では車に対する考え方や接し方など人それぞれで質疑コーナーだけでも勉強になった。
  • 車を造るために、驚くほど沢山の研究開発が行われていることが分かり参考になりました。
  • 専門家のお話はいつも情報量が豊富で、しかも専門的 (当然ながら) なので、毎回気を引きしめて聞かせて頂いております。車のことは女性なので難解かな (運転しているくせに) と思っていましたが、人間工学に基づく車つくりに興味ありあり。人にやさしい車づくりをめざす事は、課題でもあると思いますが、そんなに人にやさしいものばかりを追求する事が大切なのか (自動ブレーキ、スマートアシスト etc.) 疑問も持ちました。日本人は少しやさしすぎ!? かも。金谷先生、楽しい時間でした。ありがとうございます。
  • 自動車の性能開発の究極の目的の一つに自動運転があると思います。実際に公道テストも行われているようですが、普及はいつ頃になりますか? またその時にドライバーと車の関係がどのようになるとお考えでしょうか? 運転の楽しみがなくなってしまうのでしょうか?
  • 車に賞味期限のようなものはありますか? 劣化から来るもの、安全面、メーカーとしてのサポート、最近のエアバッグ問題など気になります。すぐに買い換える人からクラシックカーになるまで乗る人もいると思います。
  • 多くの試験をされるトヨタの強さの一端が分かりました。
  • 車に気楽に乗っていましたが、色々考えられて、車はできあがっていると聞かされ、車は大事に乗ろうと思わされました。車の見方が変わりました。講義は大変聞きやすかったです。
  • トヨタ自動車の品質の高さを裏付ける試験の内容 (厳密さ) の説明をしていただけると良かったと思います。
  • 部品メーカーに要求される品質レベルをどのように設定されるのですか?
  • 部品が共通化され、中味が同じような車が増えて、個性がないように思いますがいかがでしょうか?


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